人材派遣での健康保険はどうなの?
人材派遣という雇用形態でも、一定の条件を満たせば、健康保険に加入することができます。
健康保険に加入できる一定の条件とは、「派遣先企業での雇用契約が2ヶ月以上で、1ヶ月の労働日数と1日または1週間の労働時間が、
派遣元の通常労働者の4分の3以上である」ということです。
短期の仕事を希望する場合でも、人材派遣会社に登録して、長期間働く意思があると見なされれば、健康保険に加入することは可能になります。
ちなみに、「週5日勤務で週40時間」を通常労働者の労働時間と考え、これを基準に計算すると、
4分の3以上は、「週4日以上の勤務で週30時間以上」ということになりますので、人材派遣で健康保険の加入を希望される人は、参考にしてみてください。
人材派遣健康保険組合(はけんぽ)
平成14年5月1日に設立された「人材派遣健康保険組合(はけんぽ)」は、派遣社員の生活の安定と福祉の増進を目的としています。
終身雇用が前提となっている健康保険とは異なり、人材派遣健康保険は、人材派遣会社向けに作られた健康保険です。
人材派遣健康保険は、ほかの健康保険と比べて保険料率が低い任意保険であり、一般の健康保険より有利な点が多いのが特徴です。
ただし、人材派遣健康保険に加入するためには、「事務所を設立してから3年以上経過していること」という条件を満たしていなければなりません。
ですので、設立したばかりの会社は、一度、政府の健康保険に加入し、その後、人材派遣健康保険に編入しなければなりません。
編入する際には、条件を満たしていることとともに、審査をパスする必要があります。
厳しい編入の審査をパスして、やっと人材派遣健康保険に加入することができるのです。
人材派遣での健康診断
人材派遣という働き方の場合、健康診断を受けることはできるのでしょうか。
原則として、人材派遣会社は人材派遣社員に、社会保険に加入しているかどうかに関わりなく、年1回の健康診断を受けさせなければならないと、
法律で定められています。
人材派遣会社で行う健康診断の料金は、人材派遣会社が負担しますので、人材派遣社員は、無料で健康診断を受診することができます。
人材派遣会社の中には、社員に対して、人間ドックの受診などを実施しているところもあるようです。
ただし、健康診断を実施する月は、それぞれの人材派遣会社によってまちまちですので、健康診断の実施月にその人材派遣会社に社員として就業していない場合は、
健康診断を受けることができないケースもあるようです。
また、人材派遣会社によっては、登録して実際に就業が決まったときに、「雇入時健康診断」を受けるよう義務付けている場合があります。
人材派遣の確定申告
人材派遣という働き方の場合、税金の申告の仕組みはどうなっているのでしょうか。
人材派遣で働く場合、税金については、人材派遣会社で確定申告を行ってもらえる場合と、自分で確定申告を行わなければならない場合とがあります。
まず、12月に人材派遣社員として働いている場合は、人材派遣会社で年末調整を受けることができるので、自分で確定申告をする必要はありません。
この場合、もしも12月以外の月に、ほかの人材派遣会社や普通の企業などで働いていたとしたら、過去に働いていた会社から源泉徴収票を発行してもらい、
現在勤めている派遣会社に提出する必要があります。
これに対して、12月に人材派遣社員として働いていない場合は、それまで働いていた人材派遣会社に、源泉徴収票を発行してもらい、
自分で確定申告をしなければなりません。
人材派遣で働く場合には、このような税金の仕組みを知っておきましょう。
配偶者控除
人材派遣で働く場合の所得を、税金面から考えてみましょう。
自分の年収が103万円以下であった場合、配偶者の配偶者控除が年収103万円超141万円未満であれば、一定の「配偶者特別控除」を受けることができることになっています。
また、年収が130万円以上ある場合は、自分で社会保険の被保険者にならなければなりませんが、所得が130万円以下の場合は、配偶者の被扶養者となり、自分で社会保険の被保険者になる必要がありません。
このように、社会保険の扶養範囲内で働くことは、税金面などで優遇されていますので、覚えておきましょう。
人材派遣会社の中には、このような税金面などの理由から、扶養範囲内で働くことを希望する人のために、人材派遣の仕事の検索項目の中に、「扶養控除内」という項目が用意されているところもあるようですので、活用しましょう。
有給休暇を使うことは出来るのか?
人材派遣という働き方の場合、有給休暇は、どうなっているのでしょうか。
人材派遣社員にも、有給休暇は与えられます。
ただし、人材派遣という働き方の場合は、有給休暇が与えられる条件が、一般的な働き方の場合とは異なりますので、注意が必要です。
一般的には、有給休暇は、6ヶ月継続勤務し、労働日の8割以上出勤した場合に10日間、それ以降は勤務した1年ごとに、
新たな有給休暇が与えられるという決まりがあります。
これに対して、人材派遣という形で働いている場合は、雇用契約が1ヶ月あるいは3ヶ月であっても、同じ人材派遣会社と繰り返し6ヶ月以上、
契約を継続しながら更新している場合には、6ヶ月継続勤務している場合と同様、有給休暇が与えられるという決まりになっています。
雇用保険はどうなるの?
人材派遣という形で働く場合、雇用保険は、どのようになっているのでしょうか。
雇用保険に加入するための条件としては、1年以上の雇用が見込まれていること、合計労働時間が、1週間に20時間以上であることなどがあります。
人材派遣という形で働く場合、「期間満了」として仕事を辞めることが多いと思われますが、自己都合で仕事を辞める場合と異なり、
「期間満了」で仕事を辞める場合は、失業保険の待機期間である3ヶ月を待たず、すぐに雇用保険が支給されることになります。
ただし、実際には、人材派遣会社から離職票が送られてくるのには、事務処理の都合上1ヶ月後ぐらいかかるので、仕事を辞めてから1ヶ月くらいは、
自宅待機しなければならない場合が多いようです。
これらのことから、1年以上、1週間に20時間以上働いていれば、人材派遣という形で働いている場合であっても、原則、雇用保険は支給されると考えてよいでしょう。
法定福利厚生
人材派遣の仕事で働く場合に限りませんが、労働条件の一つとして、「福利厚生」という言葉をよく耳にします。
人材派遣を含め、仕事をする上では、福利厚生という言葉の意味を知っておくと便利です。
福利厚生とは、どのようなものを指すのでしょうか。
福利厚生には、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」があります。
法定福利厚生とは、文字通り、「法律で定められている福利厚生」のことです。
具体的に挙げると、雇用保険・労災保険といった「労働保険」、健康保険・厚生年金保険・介護保険といった「社会保険」があり、このほかにも、労働基準法上の休業補償・児童手当拠出金などもあります。
人材派遣の仕事で働く場合も、労働条件によっては、これらの法定福利厚生の対象となることがあります。
法定外福利厚生
人材派遣の仕事だけに限らず、労働する上では、福利厚生についての知識を持っておくことが役立ちます。
福利厚生には、法定福利厚生と法定外福利厚生がありますが、法定外福利厚生とは、法律で定められている以外の福利厚生のことで、それぞれの企業が費用を自己負担して行い、内容も、それぞれの企業が、従業員の衣・食・住などの日常生活を援助することを目的として、自由に決めることができます。
法定外福利厚生としては、具体的には、制服、慶弔見舞金、共済・財形貯蓄制度、寮・社宅・保養施設の設置などが挙げられます。
人材派遣の仕事で働く場合も、人材派遣先の企業によっては、これら法定外福利厚生の恩恵を受けられることもありますので、仕事の紹介の際には、確認してみましょう。